“Aさんは神経内科担当”
“Bさんは脳神経外科と救命救急科担当”
“Cさんは消化器内科と外科担当”
というように、診療科ごとに担当制をしいて業務にあたっています。
他の病院では、新人のうちから診療科に関係なく担当しているところの方が多いようですが、なぜ当院がこのようなスタイルをとっているのでしょうか?
新人時代は、『個別性』を基本とするケースワークにおいて、多様・複雑化するクライエントが抱える課題に対し、どのような根拠や判断基準をもって支援を進めていけばよいか迷うことが往々してあります。
診療科担当制は、情報量を意図的にセーブし、診療科(疾病)によって異なる支援の特徴や考慮すべき注意点などを集中的に経験して、専門的支援を行うスペシャリストを育てるのに非常に有効です。
他にも、病棟で『いつも見る顔』として、スタッフとのコミュニケーションを円滑に進めることにも役立っています。(これだけの規模の職場だと、スタッフの名前と顔を覚えるのも大変です。)
勿論これは、総合病院においては他の診療科に触れることができず、知識や技術が限局化してしまうデメリットもあります。
そこで、
当院のソーシャルワーカーは半年~1年に1度ローテーションがあり、年数を追うごとに様々な診療科を経験していきます。
時間はかかりますが、数年後にはどんな支援にもスペシフィックに対応できる『ジェネラリスト』に成長する為の教育体制をとっています。
ひとつひとつを深めて少しずつ広げていくか、浅く広いものを少しずつ深めていくか。。。
どちらが良いか、どちらが早いかは種々見解が異なるところでしょう。
多くのソーシャルワーカーが在籍しているからこそ出来る方法なのかもしれません。即戦力が必要な環境には、良い方法論とは言えないでしょう。
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