2013年7月17日水曜日

【総合相談室】「今さら聞けない褥瘡予防・ケア」研修開催報告

こちら 安房地域難病相談・支援センターです★☆
梅雨もあっという間に明けてしまい、真夏日が続き、夏本番ですね。

関東が梅雨明けした7月6日(土)に第2回研修会「今さら聞けない褥瘡予防・ケア」と、「七夕祭コンサート」を開催しました。
患者さん・ご家族、介護・看護従事者、一般の方など約40名以上の方が参加され、ボランティアスタッフを含めると会場は50名を超える盛況ぶりでした。

 
第一部の研修会「今さら聞けない褥瘡予防・ケア」では、認定看護師さんから褥瘡について具体的な症状・対処法などの講義をしていただきました。
褥瘡とは「床ずれ」とも言って、皮膚が圧迫し続けられることで皮膚の血流が悪くなり、組織に酸素と栄養がいかなくなって壊死した状態を言います。現在では傷の一つとして治療されています。
一部ではありますが、講義であった褥瘡予防の方法についてご紹介させて頂きます。

○体位変換○
同じところに圧迫とずれが加わる続けることで褥瘡が発生します。寝たきりで自身の力で身体の向きを変える事が出来ない方には、体位変換の為にクッションなどを使います。柔らかいクッション・枕は広くあてて体重を受けると圧の分散が図れて良いです。
○皮膚がずれない様にする。皮膚のずれをとる○
介護ベッドのギャッジアップ機能で頭を挙上したい時は、体重で体が足側にずり落ちない様に、足側を上げて予防すると良いです。
介護ベッドのギャッジアップ機能を使った後は、皮膚は上方と下方にずれていて、褥瘡の原因になります。このずれを解除する方法として、ベッド面を押すか、体を抱き起こす・足を浮かすなどがあります。
○座り方○
“ずっこけた状態”で座っていると褥瘡の原因になります。太ももの後ろ側(骨が飛び出していないところ)で上体の体重を支える様に座ると良いです。疲れてくると前のめりになってくるので、前方にずれないようにクッション等を支えにします。15分に1回を座りなおしの目安とすると良いとの事でした。テレビを見る方は、コマーシャルに切り替わった時が座りなおしのタイミングですね。
○栄養管理○
褥瘡の発生リスクと低栄養には因果関係があります。皮膚と内臓は深く関係し合っているとの事。朝、ごはんを食べる事で腸が動き始めるので、朝ご飯を食べる事は大切です。
○健康な皮膚を保つ○
私達の皮膚は、弱酸性のバリアで外界の刺激から守られています。皮膚がふやけたり、乾燥してあれているとバリアが壊れて汚染物や細菌が侵入しやすくなります。弱酸性の石鹸をよく泡立てて使用する、入浴や清拭後に保湿する等が予防になります。入浴が出来ない方は、足浴をするだけでも血流促進が出来て、褥瘡予防が期待出来ます。

また、「こんな時は医師や看護師に連絡を」という褥瘡の状態も教えて頂きました。
○褥瘡に感染兆候がある○
・褥瘡周囲の皮膚が赤い、腫れる、痛みがある、熱がある
・膿のようなものが出ている
・赤い肉芽の傷が、白っぽい・黄色い・黒くなってきた
○具合が悪い○
・食事や水分がとれない  など

参加した方々からは「とてもわかりやすかった。」「シリーズ化してほしい」「日常や仕事に活かしていきたい」など高評価をいただきました。

第二部の七夕祭りコンサートは、亀田総合病院に勤務している医師やリハビリスタッフなど職員が奏でる弦・管楽器の生演奏でとても盛り上がりました。「夏の思いで」をみんなで歌った事で、一体感が生まれました。客席からはアンコールの声も挙がりましたが、次に先生方の演奏を聴ける機会は、年末のクリスマス会になるようです。今から楽しみですね。


コンサート後の交流会でも話題は尽きず、仕事場の話や自分の病気のこと、年末のクリスマスコンサート・交流会の出し物についてなど、話が弾みました。



参加して下さった大勢の皆さんのおかげもあってか、今年は久しぶりに天の川が綺麗に見えましたね。
 
今後も安房地域難病相談・支援センターでは、研修会など企画しています。また、詳細が決まりましたら、御報告させて頂きます。

2013年7月2日火曜日

【総合相談室】褥瘡予防・ケアの研修会のご案内

こちら 安房地域難病相談・支援センターです☆★

梅雨の合間の洗濯日和、皆さまどうお過ごしでしょうか?
体調を崩しやすい時期ですが、センターのメンバーは今日も張り切ってます。





さて、次の研修会のご紹介です。

7月6日(土)に第2回研修会今さら聞けない褥瘡予防・ケアと、七夕祭コンサート」が予定されています。

褥瘡について、認定看護師さんから話しを聞くのは、初めての事で、メンバー一同楽しみにしています。
研修後には、七夕祭コンサートを予定しています。

あの夏の名曲も聴けるかも!!

皆さまのご参加をお待ちしております。
お問い合わせ・申込みは0470-99-1261まで御連絡ください。



2013年6月27日木曜日

【総合相談室】吸引研修 ご報告

こちら 安房地域難病相談・支援センターです☆★


先日、6/15(土)と6/22(土)の2日間に渡って吸引研修が開催されました。




H24年度に「社会福祉士及び介護福祉士法」が一部改正され、法律に則った研修(以下、「第3号研修」)を受けることにより、介護職員等がたん吸引や経管栄養等を行う事ができるようになりました。

それに合わせ、当センターでは、昨年度から「第3号研修」を開催しています。

この第3号研修。研修内容や時間単位数が法律で決められています。
机上で吸引や経管栄養に関する基礎的な事を学ぶ講義を8時間、
吸引シミュレータや経管栄養シミュレータを使用しての手技練習を1時間、
その後筆記試験を受けて合格したら、
実際の担当患者さまを相手に訪問看護師より直接指導を受ける必要があります。
全ての行程で問題ないと認められれば、修了証書発行となります。

このように、修了証取得の為には時間・労力・研修費といったヘルパーへの負担は大きくありますが、それでも「担当利用者さんの為に」と、多くのヘルパーから研修の受講希望を頂いており、私たちの原動力にもなっています。


 
研修の合間にセンターのメンバーも鼻から吸引をされる体験をしました。


(反田ソーシャルワーカーの感想)
今まで吸引指導をして自宅退院を支援することがありますが、吸引をされる側に関しては、患者さまや、看護師の話を元に、イメージしているだけでした。
実際に吸引をやってもらうと、挿入時の違和感や圧の強さを直に感じました。痛みは(たまたま?)あまりなかったですが、不快感は強く、涙が出ました。でも終わるとすっきりしました。
日常業務の中で吸引が必要な方に関わることが多いですが、実際に体験したことで吸引を「医療行為」と捉える以外に、「本人の感じる煩わしさ・不快感・痛み」等にも自然に目を向けることが出来るようになりました。


早速、次回の吸引研修開催の準備を始めています! 決定した際にはまたご報告させていただきます。

2013年6月18日火曜日

【総合相談室】安房地域難病相談・支援センターより

こちら、安房難病相談・支援センターです☆★

千葉県では、県内9カ所に「地域難病相談・支援センター」が設置されおり、この安房地域は亀田総合病院が受託しています。そして、その運営は総合相談室のソーシャルワーカーたちが行っています。

各センターでは、相談を受ける他、講演・研修会の企画開催や地域交流会などの活動を支援しています。

さて、今年度もさまざまな研修を企画中です。


今年度はメンバーが入れ替わり、フレッシュな意見が飛び交っています。

昨年、安房地域の難病患者さんにアンケートに御協力いただきました。多くのご意見をいただき、ありがとうございます!!活動に反映させていただきます。

第1回の研修会は「嚥下食の作り方・調理実習です。



※ 会場の都合により20名程を予定しています
※食事は味を試してみるくらいの量なので、お食事を済ませてお越し下さい。
※ 参加ご希望の方は、6月22日(土)までに、0470-99-1261にお知らせください。

2013年6月4日火曜日

【総合相談室】「学生向けソーシャルワーカー研修会」開催決定!

みなさん、こんにちわ。

今年も「学生向けソーシャルワーカー研修会」の開催が決定したのでお知らせします。


「学生向けソーシャルワーカー研修会」とは

この研修会は、学生のうちから“ソーシャルワーカーの仕事”について知ってもらい、自身の進路決定や、在学中の勉学に励んでいただく目的で開かれ、今年で9回目を迎えます。
社会福祉を学び、特にソーシャルワーカーを目指す、あるいはソーシャルワーカーに興味がある学生さんのために開催される研修会です。
  病院で働くソーシャルワーカーのイメージ作り
  ソーシャルワーカーを志す学生同士のネットワーク作り
をコンセプトに、毎年様々なプログラムが企画されています。



開催日時・参加費

2013年8月10日(土)9:30~17:00 +院内見学と交流会
2013年8月11(日)8:20~13:30
参加費は8,000円です。K棟13階での立食パーティ!デザートも出ます。
※原則2日間の参加ですが、初日のみの参加も可能です。2日目のみの参加はできません。
※今後時間変更の可能性もあります。


 みどころ

 この研修会の特徴は、現役ソーシャルワーカーたちの活きた経験から生まれた、講義・演習が“病院”という現場で行われることです。
なかでも研修の目玉は、ソーシャルワーカー体験「亀ッザニア」です!現役ソーシャルワーカーが患者さん・ご家族、医師や看護師などに扮し、ソーシャルワーカーが実際に使っている面接室などを舞台にし、学生さんは現場の空気を感じながら、グループで1人のソーシャルワーカーになりきり、面接やカンファレンスを体験します!(※内容は一部変更される可能性もあります)
参加された学生さんからは、「すごく緊張したけれど、本当に良い経験になった」「実際に体験することで、イメージが明確になった」「今後の勉強の糧になった」「将来の夢が固まった。ソーシャルワーカーになりたい!」などの感想をいただいています。


 研修会内容(予定)

講義「亀田総合病院にソーシャルワーカーがいる理由」 
講義「医学の基礎知識」
講義「あるソーシャルワーカーの一日」
演習「思いを受けとめ、理解するということ そしてどう向き合うか?」
体験「亀ッザニア」


 申込み方法

 5月末に福祉系大学にポスターと所定の申込み用紙を送付いたしました。FAXか郵送にて受け付けます。既に多くの申込みを頂いておりますので、ご希望の方はお急ぎ下さい。
詳細は亀田総合病院 総合相談室の担当スタッフまでご連絡下さい。


 お問い合わせ先 
亀田総合病院 総合相談室 鎌田・御園 tel 04-7099-1223



2013年4月19日金曜日

【総合相談室】総合相談室発!ソーシャルワーカー向け新人教育プログラム

みなさん、こんにちは。
各部署に新入職者が配属され、相談室にも新たに活気のある空気が流れています。
新入職の皆さんは、この時期、様々な新人教育を受けて頑張っていることと思います。

手前味噌ながら、亀田メディカルセンターは(特に医療関係者の方々から)“教育体制”について褒められることが少なくありません。

では、それは実際どんな教育体制なのでしょうか?
今日はその中身をほんの少しだけ紹介します。

 ☆院内で各種勉強会や講演会が毎日開催されている!
実際に入職してしばらく経つと、それが普通に思えてしまうのですが、改めて思い返してみると、当院ではほぼ毎日、院内の至るところで勉強会や講演会が開催されています。

もう一度言います。

ほぼ毎日です!(これってすごくないですか?)

そのほとんどは、毎日17時半頃から開催されています。内容は他分野に渡り、各診療科における医療に関する内容や、コーチングなどのコミュニケーション技法、さらには外国人講師による英会話教室まで開かれています。
自らアクセスさえすれば、学ぶことが出来る環境が整っているのです。


  ☆総合相談室には、ソーシャルワーカーの新人教育プログラムのシラバスが存在する!

さて、総合相談室内ではというと、、、
もちろん、ソーシャルワーカーに対する独自の新人教育プログラムが用意されています。
しかも驚くなかれ、なんと、『シラバス』まで作成されています。
『シラバス』は社会情勢や法改正により、毎年更新されます。
内容は、社会人としてのマナーから始まり、ソーシャルワーカーの倫理綱領、ケース記録の意義や書き方、各種制度を活用しての支援方法まで、全28講義と実に多岐に渡ります。
講師はもちろん、総合相談室の現役ソーシャルワーカーが、実際の業務に則した内容を講義しています。

おまけ
夏休みには、福祉系大学生を対象とした、「大学生向けソーシャルワーカー研修会」も開催しています。詳しくは別の機会に紹介します!

2013年4月8日月曜日

【総合相談室】『賞賛BOX』 やる気を引き出す職場風土作りの試み

こんにちは。

今日は私たち、地域医療支援部内で行っている『賞賛BOX』についてご紹介します。

職場風土の創造 『賞賛BOX』とは?

地域医療支援部では、目指すべき職場風土として「思いやりの心をもって仲間を尊重し チャレンジを支え合い、共にいきいきと成長し続ける職場を築きます」というビジョンを掲げています。

そのビジョンのもと、お互いの頑張りをたたえる職場を創ることを目指し始まったのがこの『賞賛BOX』です。



『ホメホメメモ!』 

下の写真にある『ホメホメメモ』に、仲間に対して、
 「○○に賞賛」
 「○○ありがとう」
という内容を記載し、『賞賛BOX』に入れます。



()

「○○さんへ いつも早めに出勤して、ゴミを片づけてくれてありがとう。」
「○○さんへ いつめ親身になって色々な相談に乗ってくれてありがとう。感謝の気持ちでいっぱいです。」
等々

賞賛・感謝が習慣化➡承認しあう職場風土でやる気UP!

その『ホメホメメモ』を週に1度、地域医療支援部の朝礼で報告しています。
その報告を聞いていると、

「この人はこんなことまでしていたんだ」
「そんなことに気付くなんてスゴイ!」
と思わされることもしばしばあります。

また、賞賛された方々は、
「意外と嬉しい!」
「そんなところまで見ていてくれたんだ!」
と、喜びを感じ、自己肯定感が高まっているようです。

昨年の7月から開始して半年以上が経ちますが、毎週の報告は恒例になってきました。
朝から職場の雰囲気が暖かくなっているのを感じます。
また、仲間への賞賛・感謝の気持ちに意識が向きやすくなったように思います。

皆さんはどんな職場風土の中で働いていますか?

2013年4月5日金曜日

【再褐】もうご覧になられましたか?『自宅で過ごす患者さまの作品展』


みなさん、こんにちは。

先日もご紹介させて頂きましたが、亀田総合病院の地域医療支援部では、昨年に引き続き、自宅で療養される10数名の作品を展示した、『自宅で過ごす患者さまの作品展』を開催しています。



立ち寄られた方々からは、
 「心温まる作品に触れ、優しさで涙が一杯になった。」
 「すばらしい作品と人間の力に感動した。」
 「チャレンジする気持ちを教えてもらった。」
 「生きる勇気をもらった。」
 「どんな時も前を向いて生きていこうと思った。」
など、温かな声が寄せられています。




身近なものを題材にした絵画、短歌、写真には、出展者の温かな感性が表現されています。

皆さまも、ご来院の際はぜひ一度お立ち寄り下さい。




場所:亀田クリニック1階ロビー 
期間:3月13日~4月30日(日祭日、毎日9時~17時まで)

2013年3月12日火曜日

【告知】『自宅で過ごす患者さまの作品展』開催のお知らせ

みなさん、こんにちは。

今日は、私たち地域医療支援部のスタッフが主催する『自宅で過ごす患者さまの作品展』についてご案内します。

この作品展は、“病気により体が不自由になっても、家族の協力や医療・介護サービスを受けながらひたむきに生きる方々を支援しよう”と、昨年から始まりました。地域医療支援部の在宅訪問スタッフが中心となって、自宅で療養されている10数名の方の作品展示を企画したのがきっかけです。


動かない指に筆を固定して全身を使って書いた絵や、半身麻痺により立っているのもままならない状態で撮影された写真などが並んでいます。


身近なものを題材にした絵画、短歌、写真、折り紙などには、出品者の豊かな感性が表現されています。

皆さまも、ぜひお立ち寄り下さい。


日時:3月13日~4月30日(9時~17時まで/日祭日休み)場所:亀田クリニック1階ロビー 

2013年3月8日金曜日

【総合相談室】医療費の支払いに困っていませんか?②

こんにちは。

今日は前回に引き続き、70歳以上の医療費負担軽減制度について紹介したいと思います。


     70歳以上の方の窓口負担
70歳以上の場合、“限度額適応認定証”の手続きは不要です。あらかじめ、所得に応じた窓口負担限度額が設定されています。

ただし、非課税世帯の方々は注意が必要です。
この方々は、事前に“限度額適用・標準負担額減額認定証”を各窓口で申請することが必要です。これを行わないと、課税世帯の方々と同額の医療費が請求されてしまいます。

ということで、窓口負担限度額を、以下、表にしてみました。

所得区分(※)
外来のみ(個人)
入院+外来(世帯ごと)
現役並み所得者    
44,400円
80,100円+(医療費-267,000円)×1%
一般
12,000円
44,400円
住民税非課税Ⅱ
8,000円
24,600円
住民税非課税Ⅰ
8,000円
15,000円

(※)詳しい説明はここをクリック➡http://www.city.kamogawa.lg.jp/JP/0002/0145/00002141_2_145.html
 

申請窓口は、
【70歳~74歳の方】
国民健康保険:市町村役場
協会けんぽ:けんぽ協会県支部または勤務先の担当者
組合保険:各健康保険組合窓口または勤務先の担当者 

【75歳以上の方】
後期高齢者医療:市町村役場


70歳以上の方々も、70歳未満の方同様、加入している保険、病名等によって、他にも利用できる医療費負担軽減の為の制度もあります。


なんだか複雑過ぎてよく分からない方、どうぞご安心ください!!


総合相談室では、1人ひとりの状況に合わせた相談を行っています。是非ご利用下さい。

2013年3月1日金曜日

【総合相談室】医療費の支払いに困っていませんか?

こんにちは。

今回は、ソーシャルワーカーへの相談頻度が高い、医療費の負担を軽減する制度について紹介したいと思います。


総合相談室へは、

     医療費の支払いが心配
     これから入院するんだけど、医療費ってどのくらいかかるの?
     何か医療費の負担を軽減させる制度はありますか?

などの相談がよくあります。


答えは、Yes!です。



     70歳未満の方の窓口負担を軽減

一般的に70歳未満の方の窓口負担は3割です。
しかし、手術抗がん剤治療など高額な治療を受けた場合、3割といってもその医療費は数十万円にも及ぶ場合があります。
高額な医療費がかかる場合に、事前に“限度額適用認定証”の申請をしていただくことで、一医療機関ごとの窓口での支払を自己負担限度額までにとどめることができます。

自己負担限度額所得に応じて3段階に分かれており、次の計算式に当てはめて計算します。

・上位所得者(区分A/標準報酬月額53万円以上)
150000円+(医療費-500000円)×1%=約16万円
・一般(区分B)
80100円+(医療費-267000円)×1%=約9万円
・住民税非課税(区分C)
一律35400円       



申請窓口は、
国民健康保険:市町村役場
協会けんぽ:けんぽ協会県支部または勤務先の担当者
組合保険:各健康保険組合窓口または勤務先の担当者
です。 


入院した場合は自己負担限度額にプラスし、別途、食事療養費と差額ベッド代がかかります。食事療養費は260円/食、差額ベッド代は病院や部屋タイプによって異なります。
これら保険外医療については医療費控除の対象になるため、以前紹介した「医療費控除のお話」をご参考下さい。

尚、年齢や加入している保険・病名などによって、他にも利用できる医療費負担軽減の為の制度もある為、詳しくは加入している健康保険の窓口か総合相談室までご相談下さい。
日本には、”知らなきゃ損!”をしてしまう制度が本当に多いですよね!


次回は70歳以上の方の窓口負担軽減について紹介したいと思います。



参考:全国健康保険協会   http://www.kyoukaikenpo.or.jp/13,33192,89,146.html  

2013年2月23日土曜日

【総合相談室】高次脳機能障害の支援とは?

こんにちは。

高次脳機能障害支援コーディネーター全国会議に参加してきました。
今回は、そこで勉強してきたことを紹介したいと思います。


高次脳機能障害とは?→クリック!


全都道府県に支援拠点機関が設置!

平成19年の福田内閣時に目標とされた支援拠点機関の“全都道府県への設置”が今年ようやく達成されたようです。
しかしながら、県内に1箇所設置されたからといっても、自分の住む地域に支援拠点機関がなければ、支援を受けることは現実的ではありません。今後は各地域での支援の均てん化が課題となるでしょう。

千葉県においては、以前から千葉リハビリテーションセンターと松戸市の旭神経内科リハビリテーション病院が支援拠点機関に指定されていました。当院は平成21年に千葉県で3番目の支援拠点機関に指定され、前述の2病院と連携してそれぞれが特徴を持った支援を行っています。



就労・就学の相談が増えている!

近年、がんや難病等あらゆる疾病・障害においても、就労と就学についての相談件数が爆発的に増えていることが報告されています。
昨日の会議では、特に高次脳機能障害児の就学(復学)についての話題が重点的に挙がりました。



学校は『環境変化』の多いところである

高次脳機能障害者(児)の特徴の1つに、環境変化への対応を苦手とすることが挙げられます。家庭では限られた環境内で、慣れを活用して支援ができますが、学校では、
・科目毎に先生と教室が変わる
・毎日授業で新しいことを習う
・学年が変わるとクラスの友達が変わる
その他にも季節の催し物や進学に向けての問題など、実に多くの環境変化があり、変化毎への支援を要します。


高次脳機能障害は希少疾患!

全国の義務教育段階の全児童生徒数は1053万人。その中で特別支援学級の児童生徒は1.47%(15.5万人)です。特別支援学級では主に、肢体不自由・自閉症・発達障害・知的障害・言語障害といった児童が多く、全国で年間1000例程度と言われる高次脳機能障害児は、極めて希少と言えます。




高次脳機能障害児を受け持ったことのある教諭はほとんどいない!

前述のように、高次脳機能障害児は実に1万人に1人。故に、経験や知識を持った教諭がいること自体が珍しいことなのです。医療従事者はこれを心得た上で、もっと学校へ対してアプローチをする必要があります。



平成18年に施行された障害者自立支援法高次脳機能障害支援普及事業により、高次脳機能障害は社会的に認知されるようになりましたが、学校や職場、福祉分野では、まだまだ十分とは言えません。

支援コーディネーターの一人として、当地でもっともっと生活の場へアウトリーチ(出向き)し、高次脳機能障害への支援普及を進めていくことの必要性を再確認しました。

2013年2月12日火曜日

【総合相談室】改正法対応 吸引研修会 開催

 2/9()、総合相談室が運営する
“安房地域難病相談・支援センター”主催
による
第2回吸引研修会』
が開催されました。


 
 平成24年度、「社会福祉士及び介護福祉士法」が一部改正され、法律に規定された研修を受けることにより、在宅や施設などで介護職員等が吸引や経管栄養等の医療行為を行うことが可能となりました。


 “安房地域難病相談・支援センター”では、法改正前よりこの研修会開催に向けて準備を進め、昨年8月に
登録研修機関として指定
されました。
 地域の事業所の方々の協力も得て、同11月に第1回目を開催。今回は第2回目です。


 毎回多数の応募をいただいておりますが、講師や研修機材準備の関係により、定員を20名に限らせて頂いております。ご迷惑をお掛けしておりますことをご了承ください。

次回の開催につきましては、決定次第、告知致します。
 
 尚、この取り組みは、来月鹿児島で行われる難病研究会で発表を予定しております。